技術・研究開発
Technology/R&D

用語集 あ行

イオン化(ionize)

電荷的に中性な物質が、正または負の電荷を持つ原子あるいは原子団に変化する物理現象を、イオン化または電離という。

陽イオン:電子を放出して、正の電荷を帯びた原子または原子団を、陽イオン(あるいはカチオン)という。
陰イオン:電子を受け取って、負の電荷を帯びた原子または原子団を、陰イオン(あるいはアニオン)という。

イオンプレーティング(Ion plating)

イオンプレーティングとは、PVDの一種で、真空蒸着とプラズマの複合技術である。
蒸発・気化した成膜材料の原子・分子に、高電圧を印加してイオン化もしくは励起粒子として、高エネルギー状態で基材・基板に緻密で強い薄膜を形成する技術。
イオンプレーティングの装置は、直流励起型と高周波励起型に大別できるが、成膜材料の蒸発・気化とイオン化を併用したイオンビーム、ホロカソードを用いる装置もある。
また、窒化物や炭化物を合成して成膜する、反応性イオンプレーティング法も可能である。

エロージョン領域(erosion area)

エロージョンとは、機械的作用による浸食(erosion)。
マグネトロンスパッタリング法において、成膜材料で構成されているターゲットがスパッタ現象で消耗する範囲。
マグネトロン法は、このエロージョン領域が狭い欠点があり、ターゲットの利用効率を高める技術開発が進められている。